6.
まわりが緑のころにはもぐる事ができたのに、だんだん こおって すべれるようになる川。
のぼっても いたくない、まっ白なひろばの木。
歩くたびに きゅっきゅ きゅっきゅ と音がする、真っ白な雪のしばふ。
日に日に、ひろくんにとってなつかしい 白い ふうけいが もどってきました。
そんなある朝。
もうすぐお日さまがのぼるぞ、という時間。
ひろくんは、まわりから ぎゅうぎゅう おされているような へんな気持ちになって、いつもより はやく 目がさめました。
するとびっくり!
目をあけたのに、まっ白で なにも見えません。
何がおきたのか分からないひろくんは、ただ 目をぱちぱちするだけです。
すると、あたまの上の方で 音がしています。
ひろくんは、音がする上の方にすすんでみました。
ほんのちょっと すすむだけで、ひろくんは まわりが見えるようになりました。
ごーごー ごーごー
という音。
もにもに もにもに
という しずかな音を立て、とてもたくさん かおに当たってくる雪。
その雪がおちてくる、とてもこい灰色の雲。
昨日、あそんだままひろばで ねてしまっていた ひろくんは、夜のふぶきで うまってしまっていました。
ひろくんが雪から出て からだに付いた雪を落としていると、ふぶきを ふらした灰色の雲が 山の下の方へ ながれていきました。
いっしょに、ふぶきも山の下の方に おりていきました。
ひろくんがひろばの大きな木の上にのぼると、山の下に雪が降るようすがよく見えます。
ゆっくりと ながれてゆく灰色の雲。
雲にあわせて、いっしょに降るばしょが うごいてゆく雪。
そして、雲や雪が通ったばしょは、赤色や茶色もみんなまっ白になっていき、夕方には木から見えるばしょ ぜんぶが まっ白になりました。
雪が大好きなひろくんは、1日中 あきずに ずっと 木の上で たのしそうに 見ていました。
その夜。
朝と同じように木の下で ねていると、へんな音が きこえてきて ひろくんはおきてしまいました。
ばさっばさっ ばさっばさっ
ばさっばさっ ばさっばさっ
雲も流れ、お月さまが きれいな夜。
その月の あかりに てらされて…
大きくて黒いたくさんの鳥が、ひろばに向かって とんでいました。