“ゆきだるま〜”が生まれ変わるまで



ただ暗いだけのお話を、なぜか24歳になって再び引っ張り出す日が来ました。


今度のきっかけは、お世話になっていたとある病院。

入院通院中に小さい子達と仲良く暮らしていましたが、ある日 子ども達の中の1人と悲しいお別れがありました。

まだ幼く、その意味がうまく理解できないながらも、不安定になる子が出てしまいました。


毎日のように接していた身としては、どうにか元気になってもらいたい。

でも、人間の一生という点から目を逸らすのは、これからも常に別れと背中合わせになる子達にとって解決にならないはず。

受け入れた上で立ち向かっていく気持ちを手に入れてほしい。


今から思えば無謀な思い立ちすぎますが(その位の判断はできます)でも、何事もなかったかのように接する事もできません。

そこで、その子達を担当していた看護師さん方が相談していました。


看護師さんA(RPGゲーム風)「説得できる年齢ではないから、何かに混ぜて話すのがいいかな…。」

看護師さんB「お別れに対して、少しでもマイナスイメージが減ってくれれば…」

看護師さんA「そういえば、藤宮くん(仮名)が『昔お別れのお話を書いた』って言ってなかった?」


という雑談から、こちらに話が来ました。


そして、当時のお話を看護師さん方に読まれました(こちらに拒否権なんてありません)。

そして、手直しして聞かせてみることになりました(拒否権なんて(略)。

しかし、今回は“喪失感”だけをテーマにするわけにもいきません。

そんな事をしたら、病院と共に新聞に載ります。


失う事への恐怖は認めた上で、それを背負って生きてゆく強さを持って欲しい。


そんな気持ちを込めて、直してみました。

そのせいで、原作では主人公だった人間のひろくんはプロローグで退場してしまい、

原作では ただ溶けるだけだった雪だるまのひろくんは、余計な災難をたくさん背負ってしまいましたが…。(多分一番の不幸者です)



書いては看護師さんの手直しを受け、それを何度も繰り返して、その子達に合った形にしたのが今回のお話です。

もちろん、このお話で 悲しんでいる全ての子どもが救われるとは思っていません。

でも、目の前の子ども達を見ている周りの大人が丹精込めてメッセージを込めたお話には なりました。


看護師さん方や保護者の皆さんや自分の気持ちがどこまで通じたかは分かりませんが、

少なくとも、2年目の秋〜冬のひろくんのようだった子ども達の気持ちは、エピローグ1のひろくんに近づいたようでした。


お別れしてしまった子のことは忘れずに、でも自分は前向きに生きてゆく。


そんな成長を期待しています。



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